*身体論ノート*

自分らしく生きる 身体と心の整理術まとめ

感覚のニュートラル

先日、先輩マスタートレーナーの養成コースを見学にいった。

肩についての講義がメインだった。細かく腕のポジションを意識すると、無駄な力は入らずに、全く努力なしで動ける。

その時に呼吸は自然で、今まで感じていなかった薄くて細い筋肉の繊維がスライドして動きあっているのを感じることができる。

 

最近は自重トレーニングがメインだったので、この感覚が懐かしく感じた。そして、やっぱりこれがピラティスの良さ、本来のからだの動かし方なんだと思う。

 

レーニングは爪先のむき、膝のむき、肩の位置など視覚的にそれをなおす。

 

でも実は反射的な反応や、ショートカットされて学習した関節の動かし方によって、筋肉や関節に負担をかけた動きになっていて、自分自身で自分のからだを苦しめていることにきづけないでいる。

 

注意深く、関節や筋肉が反射、反発しないポジションをさがして動く。感覚のニュートラル。

 

そのからだのポジションは鏡で自分を見たり、頭で覚えた手の位置足の位置とは全く違っていて、一見ニュートラルに見えないし、教科書のような形から程遠い。

 

でも不思議と感覚のニュートラルで「動き」続けていると、からだが自己調整しはじめ、ある程度エクササイズを重ねると、教科書のように脚が伸びていたり、背骨の力みが抜けた綺麗な背中に変わっていたりする。

 

だから、ピラティスのエクササイズの教科書のような理想的な形は理想であって、スタートポジションでない。

 

その人自身の感覚のニュートラルを探し、動く。

やっぱりこれがピラティスのムーブメントの深みであって、写真にはうつらない、本人しかわからない意外性、気付きの楽しさだと思う。

 

 

 

 

養成コーススタート

4月12日から自身初となるbalancebodyピラティスインストラクター養成コースの講師としての仕事がはじまりました。

 

理学療法士やお医者さんでもない自分には、人の体の原理原則を教えることに抵抗がありました。

 

初日は受講生のバックグランドを知るところからはじまり、とにかくタスクをこなす、知ってることを喋る。

自分が話しているだけの時間になり、受講生の理解度を感じる余裕がなかったです。  

 

2日目になる前日にはマスタートレーナーのオンラインミーティングがあり、Portiaからも直接アドバイスがもらえて、

2日目からはbalancedbodyという根拠のある教育プログラムを信じようと切り替えることができ、自分の経験をもとに自分のことばで伝えていくことができました。

 

技術や専門性はまだまだ未熟ではありますが、ピラティスを先に経験してきたこと、体や心の感動的な体験、壁にぶつかって悩んだことなどをシェアしながら、どうやって受講生をピラティス沼にはめていくか?笑

 

そんなことを考え、コースの中で経験できるように仕掛けをつくる、そういった一連のストーリーを考えるのも楽しくなってきました。

 

養成コースだからといって専門性を詰め込む、塾で試験勉強をするような時間ではなく、からだの感覚として体験する、一番大事な基盤を理解してもらう。

そのために資料やエクササイズがあるということ。これはいつもやっているグループレッスンと同じだなと振り返って感じます。

 

最終的には受講生とよいコミュニティができて5月からのマット1に良い雰囲気でつながりそうです。

 

すでにあるものを提供するのではなく、それをツールにして目の前にある場や、人と人を作っていく作業。過去の自分なら一番苦手とする仕事が今は楽しく、これを一年やり通したときの自分と受講生の成長にワクワクしています。

 

40歳

昨日で40歳を迎えた。

 

ピラティスをはじめたころ、ファカルティ(指導者を養成する指導者)に憧れて「40歳までにファカルティになる」と決めて、目標にしていたファカルティの人に宣言をした。

 

それから紆余曲折して、道を反れ独立。

 

独立してやっていけるか正直、不安な日々を2年くらい過ごして、それでも自分でクライアントを開拓して、

 

試行錯誤して、喜んでもらって、関係性ができて、なんとかレッスン本数もまわるようになってきて。

 

とうにファカルティになるという道からは遠のいていた。

 

しかし、昨年末に別団体だが、マスタートレーナーになるというチャンスをいただいて、40歳になる10日ほど前に「PASS(合格)」の通知が届いた。

 

団体が違えどピラティスを伝える人になる資格が自分にあるということを認めていただいたこと、自分が達したいステップのひとつだった。

 

夢がかなうというか、有言実行というのか、引き寄せというのか、

潜在意識のなかに「40歳までに」というタイムリミットが鮮烈に残っていたのだなと、この出来事から読み解けた。

 

強い意志は必ず現実化する。

 

この現実のために、今までの経験を活かせば良いのだと。

 

なかなか現実化が遅いと、自分が本当に望んでいたのかすら忘れたり、誤魔化したりしてしまうこともある。

 

次の現実化のためにまた未来を描いていこう。

 

 

 

マスターコース終了。

balanced bodyのマスターコースを終えて、

また一段ピラティスの理解が広がった。

 

クラシカルだ、コンテンポラリーだ、

あの人はこう言った、私はこっち。

 

団体やスタジオがいっぱいあるし、そういう話になりがち。実際に自分もそういう話は興味ある。

 

でも、はじめてピラティスをやる人、インストラクターを目指す人にとってはわからない話。

 

MacWindowsどっちがいいか?

 

それぞれに良さがあるし、

足りないところを批判するより、良いとこ見つけて共通点を見いだすのが大切。

 

balanced bodyはとってもwindowsって感じ。

個性的ではないけど、いろんな製品にマッチするようつくられているし、多様性がある。

互換性がよく、使い手に合わせてカスタマイズできるオープンさがある。

 

イブジェントリーのプレピラティス、またクラシカルなからだの使い方を踏襲しているので、エクササイズの一貫性がある。

 

一見全く違うエクササイズのながでもからだの使い方に

 

「つじつまがあう」

 

というのがしっくりくる言葉。

 

どんな流派、製品を使うにしても、自分が選んだものを使い込んで、誰かに使い方教えられるくらいになれば、その製品が好きになってくるはず。

 

でもbalancedbodyというブランドのマスターになっても反対にそれが自と他を分ける枠組みになってはいけない。

むしろ、今後ピラティスの流派という概念は薄れていくと予想する。

流派やスタイルはなくて、目的やコンセプトとそれぞれの体があるだけ。

 

 

近況

最近はピラティスブームが再来しているのか、体験希望のかたからのメッセージが増えてきた。

 

近隣には大手スタジオもたくさんあるなか、問い合わせが立て続けにある。

 

また、レッスンで効果を感じてくださっているお客様の口コミも大きい。

 

出産後、帝王切開でできた腹直筋の離開、下腹部の隙間が改善したり

 

他スタジオでピラティスのグループリフォーマーを受けている方がレッスンに来て、大した動きをしていないのに体のラインが変化して、驚いてくださったり

 

体の内側を感じて動くこと自体に楽しさを感じて、楽しいと言ってくださったり。

 

やっていることは非常にシンプルで、どこでもやる動きしかやってないのだけど、

 

その中で変化や楽しさを感じてもらえる事ってすごいことだと思う。

 

産後のための、シニアのための、アスリートのための、と謳って、それに特化したレッスンをしているわけでないのに、成果がでている。

 

一人一人が違うからだ、こころをもっているけど、

 

やることはシンプルで

 

それぞれのセンターをみつけてつないでいくこと

 

それをクライアント自身でやってもらうこと

 

そうするとからだは良い方向に戻ろうとする。

 

エクササイズは誰でもできて、

 

誰でも教えていることだけど、

 

そんなシンプルな動きを丁寧にみて

 

その人が理解して、変化を感じて、気づくという過程がとっても大事。

 

看板や謳い文句で差別化しても中身が一緒なら選ばれない。

 

ピラティスがブームで単なる運動に成り下がっているように感じる。

 

立つことだけでも全身が関わりあっていて、生まれてはじめて地球に立つような、

 

もうちょい本能的で直感でわかるんだ本来のピラティスは。

 

そこは迎合しないで追求していきたい。

 

 

 

 

 

マスタートレーナーへの道 UNITE

Zenplace退職を決め、次の活動場所を探しながら、

 

はっきりと決まらず、それでも学びを続けながら、今後どうしていくか考えていた矢先。

 

Zenplaceの本部からお電話がありました。

 

Balanced Body社のインストラクター養成コースのマスタートレーナー(養成コースの講師ができるトレーナー)のコースを受講しないか?との事。

 

はじめはチャンスという風にはとらえてなかったのですが。

 

現状の自分のスタジオを回すこと、できる範囲で少しずつ学びを続けていこう、子どもの手がかからなくなった時に、余裕がある時にピラティスの学びに時間とお金を使えるようにしたい。

 

そう思ってはじめはお断りしておりました。

 

しかし、長年お世話になったティーチャーから直接お話があり、

今後の発展のため、子どものため、やらない理由がない。思いと、またとないチャンスということひしひしと伝わり。やることに決めました。

 

今後は養成コースに参加しながら、1月にマスターコースを受講し、養成コース講師デビューまで実際にコースを見学し、来年の4月以降にデビューする予定ですすめていきます。

 

UNITE Balanced Body Basi Plates 

働けば都

横浜中華街で4年間レッスンをさせていただきました。

 

あぶない刑事、クレイジーケンバンド矢沢永吉のチャイナタウン。(どんな世代!?)

横浜は観光地でもあり、イメージの中で憧れの場所でした。

 

そんな場所で勤務できたこと、今振り返って良い時間だったなと思います。

仕事終わりに一つ先の日本大通り駅まで、夕方の山下公園を歩いてみなとみらい線で帰る。

 

平日の観光地は、景色と空気をひとりじめできるような気分で、

夕方の落ち着いた空気と、観光客がいない観光地の日常の時間。

そういうのが好きなんです。

 

役者時代も閉演した深夜の遊園地をロケハンしたり、開場前の劇場の楽屋、

観光で行く観光地よりも、”仕事で行く観光地”が自分はわりと好きなんだなと思います。

 

歌の題材になっている土地への憧れが、自分史のなかでもゆかりの土地になる。

また歌を聞いたときに思い出せる。そんな思い出を横浜で残せたことが良かったなと思います。

 

異動が多く、クライアントさんと長く関われずにお別れする、そんな繰り返しだったのが嫌で、最後は元町中華街の店舗では4年間継続してスタジオのクライアントさんと関われました。

 

当たり前に毎週お会いするお顔は、家族に次に長い時間を過ごした思います。

当たり前に続くと思っていると湧いてこない、人への思いというのが

退職することを決め、お知らせすることであらためて感じられました。

 

明日も来月も来年もお会いできると思っていると、いつか伝わればよいと思っていたことが、今伝えなくてはいけないと思うようになり、いつもお話しないような言葉や気もちが生まれてくるもんだと気づきました。

 

同じクライアントさんと長く関わるというのは、体の変化、飽きの来ないレッスン、自身の学びというものを常に更新していかないといけないもので、

継続してもらう関係性のなかには「常に変える」というチャレンジも必要でした。

 

またクライアントさん自身が病気や怪我でピラティスを継続することが難しくなるということもあります。運動自体ができなくなる事や、人生の幕のタイミングを察することもありました。

 

長く関わるからこそ、希望だけではない、現実を見ながらも、今できる事をやっていくということと向き合う機会もたくさんありました。

そんなクライアントさんとの関わり合いが財産になりました。ありがとうございました!

 

活動する場所は変わりますが、ご縁があった方がみてくださって気持ちが少しでも伝わればと思います。