*身体論ノート*

自分らしく生きる 身体と心の整理術まとめ

ビジネスマンにとってピラティスが効果的な理由

最近ビジネスマン向けの自己啓発本の中で瞑想や脳の休息、マインドフルネスなどのワードが一般的になってきたように思います。
 
ビジネスにおいて生産性を高める脳の使い方に注目が集まっているようです。
 
 

 
 
ピラティスと瞑想は全く違うものですが、脳内における効果としては同等または瞑想以上に効果があると考えています。
 
 
以前は脳科学の世界ではα波に注目が集まっていました。
 
人はリラックスした時にα波が優位となり、α波が健康や仕事の効率向上に良いとされてきて、 「ストレス解消」「リラクゼーション」「現実逃避」などを求める欲求が高まっていたようです。
 
しかし、α波が優位になると身体の細かな感覚に気付きづらくなるという研究が出ており、一般的なリラックス状態と瞑想状態は異なり、リラックスしていれば脳の疲れが取れるわけではないことがわかってきたそうです。
 
瞑想は緊張でもリラックスでもない第三の心的状態で、瞑想によってデフォルト・モード・ネットワーク(DMS)の過剰なアイドリングを鎮めていくことが重要としているそうです。
 


「デフォルト・モード・ネットワーク(DMS)」とは?


これは認知科学脳科学の研究で明らかになったことですが、
 
「ぼーっと」している時、私たちの脳は決して活動をやめているわけではなく、「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼ばれる脳の広い領域が常に活性化しています。
 
簡単に言えば脳の「自動操縦モード」
 
自分の意識できている脳の領域の裏(バックグラウンド)で脳のアイドリングが行われています。これが脳の「無意識」の領域です。
 
自分が思考していない状態でも、常に脳はアイドリングしていて、むしろそのアイドリングが、脳で使うエネルギーの8割という話もあります。タスクをしていない時にも脳が活性化しているんですね。
 
普通なら私たちが何かについて集中して考えているときは、脳が活発に動いていて、
逆に何もせずにボーッとしているときは、脳が休止状態または脳の動きはゆっくりだと考えますよね?
 
しかし真実は脳が意識して行動しているきより、意識的な活動をしていないときの方が脳内で最もエネルギー量を消費していることが明らかになったのです。
 
 


良くも悪くも自動的に働く


 
このDMSは常に自分の「意識している」状態のバックグラウンドで自動的に働き続けています。
 
フロイトが唱える「潜在意識」はこの領域で自分の「顕在意識」まで上がってこない意識に本当の自分の欲求や願い、行動の判断基準が埋め込まれています。

 

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そして、このDMSが明らかになった現代、この「自動操縦モード」の脳をどのように活用するか?でビジネスや人生の目的に対してのパフォーマンス・行動基準・結果が変わってきます。
 
自分がどのメンタルの状態に置かれているかでこのDMS(自動操縦モード)が「良くも、悪くも自動的」に働いて、潜在意識で考えている未来をつくりだそうとします。
 
良い人はさらに良く、悪い人はさらに悪い現実を再現します。
 
目的が明確で未来に向かっている人(主体的に生きている人)には「ひらめき」「成功イメージ」をもたらし、
 
目的が曖昧で周囲の環境に流される、やりたいことがわからない、強いストレス環境にいる(受け身で生きている人)などの場合は「雑念」「不安」「失敗する予感」を生み出し続けています。
 
前者はこのDMSを意識的に活用しどんどん新しい「ひらめき」を得て、成功し「持ってる」とか「引き寄せる」と言われます。
 
後者は顕在意識で行っている行動すらネガティブな状態ですので、「ぼーっと」うわの空状態で、外界からの刺激に無意識に反応しているため、「ひらめき」ではなく「雑念」を生み出し続けています。
 
 
雑念や不安や恐れがある精神状態で未来を設計しても「できない」と感じてしまったり、自分の未来を小さく見積もってしまい行動も小さくなり、その結果もそうなります。悪い結果を引き寄せてしまいます。
 
それでは、自分の状態をどのように管理し、このデフォルト・モード・ネットワークをどのように活用していけばよいのでしょうか?


 
DMSをうまく活用するためには?


 
ストレスフルな毎日を送っている場合、放っておくと勝手にネガティブ思考をしてしまうDMS。
 
まずはその働きを止めて「ニュートラル」な状態に戻したいですよね?その方法は、まずは、、、
 
①脳の自動操縦モードを止める
 
DMSの自動操縦モードを抑制できるのは「意識して行動している」状態。
DMSの抑制に効果があるといわれる瞑想、マインドフルネスの手法では何か一つのことに意識を置き、意識的に注意をその対象に向け続けることで、前頭前野を活性化させ、うわの空の時間をなくし、「今、ここ」に気づき、とどまり、自動操縦モードを少なくするというもの。
ピラティスでは自分の身体を「意識的に」動かしその動きに注意を集中し続けます。
 
その間DMSの活動が抑制され、ストレスや雑念に対して反応しない状態をつくります。 潜在意識でネガティブな自分を再生し続けることが止むと、本当になりたい自分、目的、目標に気づくことができます。
 
雑念やネガティブな思考にとらわれず、心を「明鏡止水」の状態で観察できている状態です。
 
 

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雑念が多いと本当に必要な情報が見えなくなる。

 
 
本来の目的にDMSを活用する。


 
反応的に生きている場合、DMSはネガティブに働きます。ですのでDMSの活動を抑制する必要があります。
 
しかし、明確な目標がみつかり、本来の自分に目覚めた人はDMSを意識のバックグラウンドで活用します。
ビジネスマン、経営者の方がピラティスを受けて新しいビジネスのヒントにひらめいたり、出会いを得たり、引き寄せているのはDMSをうまく活用しているから。
 
DMSはマルチタスクをこなせる処理能力が高い領域になります。ビジネスや問題解決のためにひたすら考えても良いアイディアがひらめかない。
 
でも、シャワーを浴びてリラックスした時、疲れて諦めて寝ようとしたときなどに「はっ!」と良いアイディアがひらめくことがあります。 これは思考するのをやめて、DMSにすべて任せたときの状態です。
 
まさに「人事を尽くして天命を待つ」ということわざの状態です。「思考の脳で考えつくして、DMSから降りてくるのを待つ」という状態。 DMSの方が活動している領域が大きいですので、自分で考えつかないアイディアがひらめくのは当然ですよね。
 
できるビジネスマン・経営者がピラティス潜在的に欲しているのは、この状態を意図的につくりだせるから。
 
 
自分で認知できる領域での考えをやめ、DMSがバックグラウンドで解決してくれるのに任せたら、なぜだかひらめいて、うまくいっちゃったということが起こるからです。
 
ネガティブな人が「ぼーっ」として自動操縦モードになり不安や怒り、失敗イメージにとらわれている時に、できる人は意図的に身体の感覚に没頭することで、自動操縦モードを活用しさらにひらめきを得て前にすすみます。
同じDMSの働いている状態でも自分が意図的に活用するか、反応的になってしまっているかで大きな差が生まれます。


 
まとめ


 
ピラティスはストレッチをして気持ちが良い、身体が伸びる、姿勢がよくなるという機能構造的な改善はもちろんのこと、インストラクターのキュー(指示)に集中し自分の身体の感覚に気づき、自分の思考・意図で動かしていた身体の扱い方をやめ、客観的な指示のもと自分の判断を介さずに身体を動かしていきます。
 
自分が認識できる範囲の脳の使い方を超え、すべて思考を手放して、「考え」から離れて身体の動きに集中、没頭することでDMSの処理能に任せている状態をつくりだします。
 
DMSは脳の8割のエネルギーが使われいる可能性があるとのこと。自分で考えるよりももっと多くのタスクをバックグランドで処理できるよになり、成功のための脳の使い方が身に着くのはこのような背景があるからと考えています。
 
 

 

二子玉川徒歩5分 身体の動きと心を整えるピラティス

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