脳の変化、身体の使い方の改善。
身体を扱う上で大切だと思っていること。
自分の身体の地図(ボディマッピング)を書き換えていくことです。(アレクサンダー・テクニークというメソッドの方法の一つですが、「身体の地図」という言葉として使っていきます。)
人の脳の中には身体の地図があり、
自分の腕がどこにあって、関節がどこで曲がるか?
を脳の中の地図に記録しています。
身体の地図を更新していくメリット
身体の各部位に、外部から入力された情報が脳にどのように投射されているか?
こういった図を見たことはありませんか?
身体の領域ごとに、各エリアから入力された情報がその量や重要性によって区分けされているというもの。ホムンクルスとも呼ばれます。
日常生活において自分の脳が認識している地図と、実際に起こっている運動の場所が違っていたら?
身体の使い方が悪いということになります。
床にあるものを拾うときに、どの関節が曲がっているのか意識が薄いと、腰だけを曲げすぎてしまいぎっくり腰になってしまいます。
これは運動をして筋力を鍛えて、腰痛を改善しましょうということとちょっと違って。
筋力をつけなくても身体の使い方が改善すれば、腰痛を防げるということになります。
ボディ・マッピングが優れているほど高いパフォーマンスを発揮する
自転車に乗る、野菜を切る、ピアノを弾くなど、道具を扱う場合にはその道具もボディ・マッピングに含まれるそうです。
脳科学では、私たちの脳にマップされた身体近傍空間(ペリパーソナルスペース、peri-paersonal space)が膨らむというそうです。
野球のイチロー選手やテニスの錦織圭選手などアスリートは自分の身体だけでなく、バットの先、そこから伸びる打球の放物線、到達点までをペリパーソナルスペースとして瞬時に感じ取っているのではないかと思います。
脳は変化する=身体の使い方は変わる
脳は可塑性といって、一度覚えたことを上書きして書き換えることができるという前提があります。
ですから、日々の練習や成長の過程で
脳の中の身体の認識を書き換えることで、マップは書き換えられていきます。
普段の身体の使い方が上手になる。上手な身体の使い方というのは、歪みがなく、楽に動ける、ここちよい、緊張が少ない、というように「快適な動き」にかわっていきます。そして、高いパフォーマンスを発揮できます。
「身体の使い方」と「運動」というのは似ているけど、違うかと思います。
ピラティスやボディワークに触れたことが無い方はぜひ一度体験してみてください。
山を登るため、東京マラソンに出る!など目標に対して走る、ジャンプするなどの「運動」として身体を鍛えること。
ピラティスやヨガ、ボディーワークから得られるような脳の変化、身体の使い方の改善。
必要としている目的にあわせて取り組んでみてください。