*身体論ノート*

自分らしく生きる 身体と心の整理術まとめ

感覚のニュートラル

先日、先輩マスタートレーナーの養成コースを見学にいった。

肩についての講義がメインだった。細かく腕のポジションを意識すると、無駄な力は入らずに、全く努力なしで動ける。

その時に呼吸は自然で、今まで感じていなかった薄くて細い筋肉の繊維がスライドして動きあっているのを感じることができる。

 

最近は自重トレーニングがメインだったので、この感覚が懐かしく感じた。そして、やっぱりこれがピラティスの良さ、本来のからだの動かし方なんだと思う。

 

レーニングは爪先のむき、膝のむき、肩の位置など視覚的にそれをなおす。

 

でも実は反射的な反応や、ショートカットされて学習した関節の動かし方によって、筋肉や関節に負担をかけた動きになっていて、自分自身で自分のからだを苦しめていることにきづけないでいる。

 

注意深く、関節や筋肉が反射、反発しないポジションをさがして動く。感覚のニュートラル。

 

そのからだのポジションは鏡で自分を見たり、頭で覚えた手の位置足の位置とは全く違っていて、一見ニュートラルに見えないし、教科書のような形から程遠い。

 

でも不思議と感覚のニュートラルで「動き」続けていると、からだが自己調整しはじめ、ある程度エクササイズを重ねると、教科書のように脚が伸びていたり、背骨の力みが抜けた綺麗な背中に変わっていたりする。

 

だから、ピラティスのエクササイズの教科書のような理想的な形は理想であって、スタートポジションでない。

 

その人自身の感覚のニュートラルを探し、動く。

やっぱりこれがピラティスのムーブメントの深みであって、写真にはうつらない、本人しかわからない意外性、気付きの楽しさだと思う。