骨盤のニュートラルポジション解説
ニュートラルとは「偏りがない」状態ですので、腹部、背部の筋肉がバランスよく働く姿勢になります。
腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群、横隔膜といったインナーユニットが働くポジションです。
これらは骨盤と肋骨をつなぐ筋肉で、骨の支持が少ない体幹を支える筋肉ですので、腰痛や姿勢改善のためにもこのポジションを身に着けることが効果的です。
そして、骨盤がニュートラルでない時は、脊柱もニュートラルにはなりません。
なぜなら、仙骨、尾骨は骨盤を構成する骨でもありますが、脊柱の骨でもあります。
ですので、骨盤という土台を正しい位置に置かないと、ただしい姿勢が作れないのです。
ピラティスの基礎になりますので、時間をかけて覚えていきましょう。
仰臥位(仰向け)
・ASIS(上前腸骨棘)と恥骨の骨盤の前方三角形が床の面に対して水平になること。(骨盤が後傾、前傾、回旋していない)
・床に対して垂直な面上に左右のASISが並んでいるか(骨盤が側方に傾いてない)
・第10肋骨がASISと同じ高さになる。
坐位(座り)
・左右の坐骨に均等な重さで床につく
・前方三角、三角を床と垂直にする。
・第10肋骨をASISと同じラインに。
・脊柱は天井に向かって伸ばす
側臥位(横向き)
・前方三角、三角を床と垂直にする。
・第10肋骨をASISと同じラインに。
・床に触れている方の脇腹を床から少し浮かせる。(マウスハウスをキープする)
・脊柱をニュートラルに(背中を壁につけるように、骨盤と同じラインに置く)
背臥位(うつ伏せ)
・前方三角、後方三角を床と水平にする。
・息を吐いて腹部を薄く床から持ち上げておく(腹横筋の動員)。
・両足は閉じるが、外腿が張り腰に負担がある場合は少し開く。
・あごは上げず、鼻先が床に付く姿勢(タオルや手でサポートしてあげる)